新たな不動産を手に入れる際、便利な方法が共同名義での購入です。
税金控除などのお得な点も多いため、夫婦名義で購入されるかたも少なくありません。
ここでは、そんな共同名義におけるメリット・デメリットを解説していきたいと思います。
不動産購入時の共同名義とは
不動産を購入する場合、1人の名前で登記をおこなう単独名義とは別に、夫婦など複数名で登記をおこなう共同名義があります。
具体的には、土地や建物の購入に必要な金額を、それぞれ出資する形です。
建物の持ち分は、出資額と同じ割合で決まる流れになります。
高額な不動産を手に入れたいときや、資金が少なく1人では払えないときなどに活用してみましょう。
共同名義で不動産を購入するメリット
単独名義とは異なり、以下の3つが利点として挙げられます。
住宅ローン控除が2人分受けられる
住民税や所得税など減税される住宅ローン控除について、2人分の利用が可能です。
住宅ローンにおける年末残高に対し、1%の控除を受けるものですが、2倍の減税となるためお財布にも優しいでしょう。
節税がおこなえる
相続税といった税金対策に活用できます。
たとえば、どちらか片方が亡くなったとき、課税対象となるのは亡くなった方の持ち分のみです。
このとき、持ち分以上の登記をおこなってしまうと、贈与の対象になるため気を付けましょう。
ローンの借入額を増やせる
住宅ローンを申し込む際、2人分の年収が審査対象となるため、1人で申し込むよりも借入額が増やせます。
また、どちらかが退職した場合でも、残った1人からローンの返済に充てられる収入が見込めるため、審査に通りやすくなります。
共同名義で不動産を購入するデメリット
以下の2点は、共同名義で不動産を手に入れる際に注意すべきポイントになります。
離婚時に売却するときトラブルになりやすい
夫婦で購入した不動産を売却する際、手続きには2人揃っておこなう必要があります。
そのため、離婚後も顔を合わせなければいけないなど、トラブルの引き金にもなりやすいため注意が必要です。
諸費用も共有持分に含まれる
登記費用や不動産取得税といった諸費用も、共同名義の共有持分として含まれます。
したがって、土地や建物代に加え、諸費用も2人で負担する形になります。
どちらかが立て替えた際、あとでトラブルにならないよう、書面などにまとめておくとよいでしょう。