土地を売却する場合、手順や費用など知っておくべきことはたくさんありますが、その売り時についても知っておく必要があります。
なぜなら、売るタイミング次第では、売却価格に数十万円から数百万円の差が出てしまう可能性もあるからです。
そこで今回は、いつ土地を売却すべきか考えている方に向けて、タイミングと注意点について解説します。
売るべきタイミングは土地の所有期間で変わるの?
土地を売るのに良いタイミングとして、所有期間が5年を超え、譲渡所得税の税率が変わるときが挙げられます。
売却した年の1月1日時点で、所有期間が5年以内の「短期譲渡所得」であれば税率は30%ですが、5年を超える「長期譲渡所得」だと税率は15%です。
このように、売却するのを1年ずらすだけで、大幅な節税となる場合があります。
また、10年超所有する居住用不動産を売却する際も、条件さえ合致すれば軽減税率の適用が可能です。
このように、それまでの所有期間によって譲渡所得税の税率が変わってくるため、売るタイミングをしっかり検討したほうが良いでしょう。
地価動向が土地を売るタイミングに及ぼす影響とは?
近年の新型コロナウイルス感染拡大は、地価にも大きな影響を与えています。
コロナ前の地価は上昇傾向にありましたが、2021年における公示地価の全国平均は6年ぶりに下がってしまいました。
そして、いまだコロナ禍は収束の気配がなく、今後も地価の下落が続く可能性は十分にあります。
ですから、土地を売るタイミングは、地価動向の推移を注視したうえで決めるべきといえるでしょう。
ただし、現在は金利が下がっており、買主が住宅ローンを組みやすくなっているため、土地の売却には有利な状況でもあります。
所有期間だけでなく、今の経済状況や地価動向をしっかり把握したうえで売却する時期を決めましょう。
名義に気を付けて!土地を売る際の注意点
土地を売るときの注意点はいくつかありますが、名義人が異なる不動産の売却はできないこともそのひとつです。
不動産の売却は名義人がおこなうのが原則であり、たとえば相続などで得た不動産を売却する際は、名義人の変更が必要になります。
名義人変更の変更については、変更が必要な書類の準備から始まり、書類がそろったら法務局で名義人変更の登記をおこなうのが一連の流れです。
相続人が複数いる相続の場合は、最初に遺産分割協議で名義人を決めなければなりません。
なお、名義人変更の登記自体は誰でもおこなえますが、自分でおこなうよりは司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。